カテゴリー: 若者へ・若者から
ウクライナの体験から
避難生活1
1 幼い子供や、お年寄りがいる家庭は、どうやって避難しているのか。
(1) そのまま留まる人たちは、地下食料保存室などのシェルターへ避難する。
(2)戦争が始まってから国家総動員法が定められ、18才から60才までの健康な成人男
子は国外へ出られない。父親が妻、子供、年老いた親を国境まで送り届け、国境で別
れを惜しむという光景を多々目にしてきた。
2 国外避難せずに国に残っている人達の中で、地下鉄の駅などに行かず、家にいる人た
ちはなぜ避難しないのか。
(1) 避難する気力を失っている人、お金がない人が大勢いる。80才以上の高齢者に多い。
幼少期に第二次世界大戦を体験し、今また戦争を体験している。
(2) 仕事の性質上、地域を離れることができない人も大勢いる。医者、看護師、警察や
消防、スーパーやデパートに勤務する人等々、これらの人で自宅及び自宅階下で生活する人は大勢いる。全員が避難するわけではない。
3 戦争が起きてからまだウクライナにいる人の割合。
(1) ウクライナの人口は約4400万人で、国連UNHCRの統計では1030万人が国外へ避難
している。したがって、約3370万人がウクライナ国内にいることになる。
4 一度他国に避難したがウクライナに戻った人もいるとニュースで見たが、なぜそのよ
うな人たちはウクライナに戻る決断をしたのか。また、どこに戻ったのか。
(1) ウクライナに戻る人の多くは、ポーランド語や英語を話せないために、仕事が見つ
からなかった人たちである。意外かも知れないが、ウクライナ西部へ戻れば何とかア
ルバイトを見つけることができた期間があった。